長年、里親制度と養子縁組を支援してこられた日本社会事業大学専門職大学院の方は、「里親制度は、里親か子どもの片方だけがしあわせになるのではなく、双方がしあわせになる制度にしていかなければならない」とおっしゃっています。現状の里親制度も養子縁組の法律も、子どもを望むすべての希望者に合う完全なものではなく、よりよいものにしていくための検討 が続けられています。養親になることを考え始めた方々にも、子どもと一緒にしあわせになるために、よく検討するべき事項や課題があります。最近では昔に比べて、養子縁組に関するテレビや新聞での報道が増えはていますが、養子縁組に興味をもった人にとって、限られた紙面や時間で提供された情報は断片的です。その断片的な情報が先入観となって、前に進めない夫婦もいるかもしれません。 例えば養親の条件に関して「養親を希望する人は40歳以下でなければいけない」「共働きはダメ」など、どこかで耳にした内容で、あきらめてしまう人もいると思います。しかし、養親の 条件は子どもの事情により違ってきますし、児童相談所、民間機関によっても違います。 養子縁組は一度に理解することが難しいものです。断片的な情報で養親になることをあきら めてしまう人は、養子縁組がその人にとっての選択肢ではなかっただけかもしれません。ですが、情報が不十分だったために検討する機会が失われてしまっては残念です。養子縁組という選択肢が気になり始めたら、どこかで聞いたような話であきらめてしまう前に、活きた情報が得られる場所に出向き、人に会って話を聞いてみてくださ い。そうしているうちに順を追ってわかってくることも多く、また、そのプロセスで出会った人との 交流や知識にだんだんと助けられるようになっていきます。

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